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弾き語りをライブでやり切る難しさとは?
ライブハウスで演奏をするようなミュージシャンの場合、その演奏形態として「弾き語り」「ユニット」「バンド」という形式に分かれます。
弾き語りは、ボーカルがアコースティックギター(別にエレキでもキーボードでも良いです)を弾きつつ、歌も歌うスタイル。
ユニット・バンドは、複数人による演奏形態で、前者はドラムがなく、後者はドラムがあるという認識です。
それぞれの形態に向き不向きや難しさがありますが、今回はその中でも「弾き語り」スタイルでライブをやり切る難しさを考察します。
シンプルなぶん、ごまかしが効かない
1人で歌と伴奏を行う弾き語りというスタイルは、非常にシンプルな構成です。
そして、自分一人のやる気次第で始めることが出来るため、とても手軽とも言えます。
オリジナル曲を作る際にも、歌とコードの2パターンを作成できれば成り立つため、仕上げを早めることも可能です。
一方で、伴奏を担うのがアコースティックギターだけとなるため、演奏の幅や自由度が狭いのも特徴です。
アコースティック1本の伴奏というのは魅力もありますが、その分ごまかしが効かないため、ミュージシャンとしての表現力や技術が問われるとも言えます。
メロディのクオリティがより重たくなる
弾き語りというのは先述の通り、歌とコードというとてもシンプルな構成です。
お世辞にも演奏のバリエーションが他の構成と比べて多いなどとは言えません。
それゆえにより、両者のクオリティが評価に直結します。
コード進行というのは、アコースティックギターで抑えられるコードが限られていたり、進行パターンもセオリー的なものが多く、個性を表現することは困難です。
そのため、メロディ・歌・詞のウエイトがより重たくなってきます。
バンドサウンドであれば、楽器数も多く展開やバリエーションに幅を持たせられます。
さらにドラムやベースの効いたサウンドというのは迫力があるため、メロディ至上主義ではありませんが、弾き語りはまさしくメロディ至上主義。
支持を集めるのは並大抵のことではないということです。
総動員してメリハリをつけよう
1ステージをお客さんを退屈させずに持たせるために必要なことは、まさしく「クオリティ」と「メリハリ」です。
歌や演奏の品質を向上させることは、わざわざ言うまでもないことです。
そのため、ポイントになるのは「メリハリ」ですね。
弾き語りという演奏スタイルを考えた場合、変化をつけることのできる要素は「表情」「メロディ」「歌い方」「コード」「弾き方」「テンポ」が挙げられます。
これらを総動員して曲、そしてライブにメリハリをつけていかなければなりません。
弾き語りでとても重要な「表情」
弾き語りという演奏スタイルにおいては、お客さんの視線は全てステージ上の一人に集中します。
つまり、演奏者の一挙手一投足を注視している訳です。
ということは演奏者の顔や表情というのもじっくりと見ています。
そのため、お客さんが演奏者の表情の変化にとても気づきやすい状況であります。
だからこそ、楽しい曲では楽しそうな表情を、悲しい曲では切ない表情を、と曲のシーンによって表情を切り替えていくことで、お客さんを惹き込みつつ、視覚でメリハリをつけることが出来ます。
メリハリはつけつつも、全体のバランスを考えて
「サビは声量を大きく」「ここは裏声で」「アルペジオで広がる感じを」「バッキングを激しく感情的に」といったように、曲や曲中において、メリハリをつけることはとても良いことです。
そして、メリハリはただただ闇雲に思いつきでつけるのではなく、「〇〇だから△△」といったように目的意識や理由を持って考えるようにしましょう。
そして、メリハリをつけることは大事ですが、それと合わせて曲やライブ全体のバランスを考えることも大切です。
あまりにメリハリをつけすぎることにより、曲のバランスがおかしくなってしまったり、テンションの山と谷が多くなりすぎて、ライブ全体でまとまりが無くなってしまってはいけません。
この辺りは、匙加減が難しいところですが、トライ&エラーを繰り返して自分なりの演奏スタイルを確立していきましょう。
難しいからこそ挑戦のしがいがある
弾き語りはとても難しいです。
(もちろん、他の演奏スタイルも難しいですが)
しかも、その難しいことに対して一人でぶつかっていかなければなりません。
その中で中々うまくいかないことも多く、壁にぶつかることもあるかもしれません。
真剣にやっているからこそ、そんな状況が辛かったり、歯がゆく感じるかもしれません。
しかし、その過程がすべて自分の力となるのです。
また、お客さんからの批判や称賛を独り占めできるということはとても大きな魅力であり、やりがいです。
難しい・・・だからこと挑戦のしがいもあり、得るものも大きいのが弾き語りというスタイルと自分は思います。
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