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日本人には本場のロックンロールは作れない?

日本人には本場のロックンロールは作れない?
カテゴリ:  音楽ネタ  

現在の日本の音楽シーンには様々なジャンルが存在しています。 ポップス、ロック、バラードといった昔から存在しているジャンルはもちろん、R&B、トランス、Jazz、メロコア、スクリーモなどなど数えだせばキリがありません。 そしてそれぞれのジャンルがルーツや文化を持っています。今回はそんな話です。

日本人に本場の○○は作れない?

さて、早速タイトルでもある「日本人に本場の○○は作れないのか」という話です。 ○○にはロックンロールでもJazzでもR&Bでも、ルーツが外国産のジャンルをなんでも当てはめてみてください。 皆さんはこの問いについてどのように思うでしょうか。 個人的には、これについては「Yes」だと考えています。

なぜ日本人にはロックンロールが作れないのか?

自分が作れないと考える理由はズバリ、「日本人」だからです。 正確にいうと、日本で生まれ育った日本人が特に当てはまります。 (あらかじめ断っておきますが、これは国籍などの差別をしたい訳でも、日本人を貶したい訳でも決してありません。)

なぜ日本で生まれ育った人は、本場が外国の音楽を作れないのでしょうか。 「音楽を作る」ということは、ひらめきや感性を頼りに作るものです。 そして、この「ひらめき」や「感性」、言い換えれば「センス」のベースとなっているのが、その人の過ごしてきた人生や文化による部分が大きいからです。

アメリカと日本では全てが違う

たとえば、ロックンロールというのは、1950年代に登場したアメリカの大衆音楽です。 アメリカと日本では生活の全てが違います。 気候も言語も歴史も地理も季節も人種も、考え方、法律など全てにおいて違います。 車の走る車線すら異なっています。

流れる時間の中で蓄積されていった音楽の文化・遺伝子をそこで暮らす人々に根付いていくわけです。 たとえどんなに憧れていたとしても、ちょっとやそっとで、本場の音楽の空気やDNAを体得できる訳がありません。 一生懸命似せようとしたとしても、聴く人が聴けば感じ取れてしまうでしょう。

本場=本物ではない

なんだかとても否定的なことを言っているようにも聞こえますが、そんな意図は決してありません。 さっきから敢えて「本場」という言葉を使い、「本物」という言葉を使うことを避けてきました。 音楽において「本物」とは「価値のあるもの」「素晴らしいもの」という意味で使われるためです。

確かに我々日本人には本場のロックンロールを作ることは出来ないかもしれません。 しかし、日本人のセンスを練り込んだ本物のロックンロールなら作ることは出来ると思います。 アメリカのロックロールは全てが最高でクレイジーで、日本のロックンロールは偽物でくそったれなんて、そんなことがある訳がありません。

良い音楽は良い

日本人のDNAとアメリカ発のロックンロールというジャンルが組み合わさって、新たな本物のロックンロールを作ってしまえば、聴く人は「これは本場のロックンロールじゃない。だからダメだ」と考える前に、心から聴き入ってスタンディングオベーションしているはずです。

音楽は料理と一緒で、好みはあれど、「良いものは良い」の世界だと思っています。 だから、日本人であることに誇りを持って、ロックンロールというジャンルにリスペクトを持って、音楽に取り組んでいきたいものですね。

加えて言えば、ロックンロールがそうであったように、日本のポップスにも歴史や文化があり、今の自分達のDNAを作りあげてくれた訳です。 「ポップスなんて・・・」とは言わずに身近な存在にもっと誇りをもってくれたらなぁ・・・などと考えてしまいます。




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