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全パート募集&未経験のボーカルの地雷臭
バンドである以上、自分以外の誰かと音楽をすることになるので、バンド活動とメンバー募集は切っても切り離せないものです。
自分もバンド活動を行う際に、インターネットでのメンバー募集や加入希望を行うことがありますが、そこでよく目にするある募集文について、今回は言いたいことを言いたいと思います。
未経験&ボーカル以外全募集!
自分はギターが主担当なので、ギターで加入希望の記事を探していると、何件かは「未経験&ボーカル以外全募集!」といった趣旨の記事を目にすることがあります。
自分の経験上、この募集記事には地雷臭しかしません。
というとなんだか自分が非常に嫌な奴だなと思ったりもしますが、実際にそういう経験をしてきた以上、こういう募集記事に触手が動くことは決してありません。
ボーカルを一からバンドマンに仕立てるのは大変
未経験ということはバンドマンとしてのキャリアがなく、バンドの世界の慣習や流儀、知識などはほぼないということです。
楽器をやっている人は、初心者の方でもどんどんバンドの世界になじんでいくことが多いのですが、ボーカルの方というのはなかなか染まってくれない印象があります。
これはやはり楽器を使って演奏していることが大きい要素なのかなと感じています。
楽器をやっている人は、例えば曲を練習したり、音作りに試行錯誤してみたりして、自分がレベルアップしていくのを体感しながら成長することが実感しやすいですし、その過程を通して、アンプやスピーカー、様々な機材についての知識も身についていくのだと思います。
一方、ボーカリストは、新しい歌を覚えたり、腹式呼吸を学んだりすることは出来ますが、どちらもバンドシーンに直結しているとは限らないのです。
また多くのボーカリストが、他のパートのバンドマンに比べると絶対的に音楽に触れている時間は短いのかなと感じています。
必ずといってもよいほど書かれているあるワード
また募集記事に必ずと言ってもよいほど書かれているワードがあります。
それが「やる気だけはあります!」という言葉です。
ほとんどの場合、そのやる気というのは具体的な内容もなく、ただ「やりたい」という気持ちを言葉にしているだけのことが多いのです。
やる気があるのは当たり前のことでわざわざ書くまでのことではありません。
バンド結成時くらいは、やる気に溢れているのが普通です。
「やる音楽はメンバーと話し合って決めたい」は地雷の決め手
加えていえば、やりたい音楽が明記されていなく「メンバーと話し合って決めたい」と書かれていたら、ほぼ決め手と言っても良いと思います。
これはつまりボーカルとしての主体性、方向性がない、または考えていないということになります。
そんなんで「やる気あります!」って言われても、説得力が皆無です。
ハッキリ言って自己主張のないボーカルほど頼りない存在はありません。
バンドというのは普通、主役であり華であるボーカルが「これやりたい、あれやりたい」とどんどん自己主張をして、それをベースにメンバー全員で音楽を創り上げていくものです。
未経験でボーカルをやりたいという人はこうしてほしい
かなり好き勝手に辛辣に書いてしまいましたが、これからボーカルを始めたいと思っている方を否定したいのではありません。
しかし、実際問題として、未経験ボーカルがバンドの世界に入っていくのが大変なのも事実です。
そのため、少しでもバンドを始めやすくなるように以下の内容を提案したいと思います。
メンバー募集ではなく、加入希望で経験を積んで欲しい
いきなり全メンバーを募集するのではなく、すでに活動しているバンド、または活動を開始しようとしているバンドが投稿しているボーカル募集の記事に、加入希望を出してみてください。
ボーカルがいないバンドというのは結構数がありますので、一つ受けてダメでも辛抱強くアプローチを続けてください。
「やる気だけはあります!」ってそういうことなんじゃないかと自分は思います。
まずは加入希望でボーカルとして、バンドマンとしての知識・経験を積んだり、人脈を作ることがボーカルとしての第一歩だと思います。
そうすることで、自分でバンドを立ち上げる際にもスムーズに進む可能性が高くなると思います。
やりたい音楽・方向性は明確に書く
どうしても自分でメンバー募集をして立ち上げたいという方は「やる気あります!」なんてアピールはやめて、自分がやりたい音楽、好きなアーティスト&ジャンル、バンドの方向性や練習頻度・曜日など、ボーカル自身のデータとバンドの計画を出来る限り詳細に書いてください。
そこで引っかかりを覚えれば、話を聞いてみようというバンドマンが現れるかもしれません。
発声練習や音楽理論の勉強などの努力を
ボーカルは才能が大切とよく言われますが、それだけでどうにかなる世界ではありません。
その大前提として努力と勉強が必要です。
また、歌うことが好きなこととやる気があるということはイコールにはなりません。
やる気があるのならば、努力することも惜しくはないはずです。
声の出し方の本を読んだり、スクールに行くなどしてボーカルとしての基礎を身につけたり、音楽理論を勉強するなど、やれることはいっぱいあります。
バンドを組んでから始めよう・・・なんて思っていると、多分バンド活動が始まってもやらない方が多いと思います。
やる気で溢れているうちに始めておきましょう。
やる気を結果で残して頑張ってほしい
本記事では「未経験&全パート募集」というボーカルに対して、散々好き勝手きましたが、実際に経験談として感じたことがあった上で書かせてもらいました。
これを読んで不愉快に思った方もいると思いますが、「なにくそ!」と奮起して頑張っていただけたらとても嬉しいです。
やる気があると声高に叫んでいても、周りはそう思うとは限りません。
言葉ではなく、行動でやる気を体現していけば、興味を持ってくれるバンドマンは必ずいます。
楽なことではありませんし、うまくいかないことも多くあります。
ですが、そんな苦労の先にバンド活動の楽しさを実感できる時が待っていると思いますので、頑張ってほしいと思います。
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