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ギターのアンプセッティング・音作りに失敗しないコツ
エレキギターの音作りというのはギタリストにとって必要不可欠なスキルです。
音作りは成功するとバンドサウンドの向上に大きく寄与しますが、失敗すると逆に壊してしまうこともあります。
音作りの難しさは、正解がないという点だと自分は思いますが、不正解は存在します。
今回は音作りで失敗しないために、アンプを使ったセッティングのコツを考察します。
ギターアンプで出来ることは3つ
エレキギターのアンプは、MarshallやJC-120、Fenderなどいくつかのブランドから、アンプは発売されています。
どのアンプにおいても、ギターアンプで出来ることは基本的に「音量(VOLUME)」と「歪み(DRIVE)」と「イコライザ(EQUALIZER)」の3つであると認識しておきましょう。
たった3つの項目ではありますが、エレキギターの音作りの根幹となる大切な部分です。
ギターの音作りに失敗して、リスナーの耳に痛い音というのは、この3つのセッティングで失敗している場合はほとんどです。
逆に言えば、この3つの設定のコツを抑えてしまえば、音作りで失敗する可能性はぐっと下がります。
音量は上げすぎない
ギターの音作りにおける一番重要なポイントは「音量」です。
ギターの音量が他のパートのサウンドとバランスよくマッチしていなければ、音作りは失敗と言えます。
そして、特に明確な失敗であり、実際に耳にすることが多いのが、音が大きすぎるケースです。
ギターの音ばっかりが大きすぎて、ボーカルは聴こえないし、ドラムやベースがかすんでしまうし、何より騒音レベルで耳が痛い・・・ということを回避するためにも、音量は上げすぎないように注意しましょう。
ギタリストの方は、どうしても自分の存在をアピールしたくなる人種ではありますが、自分の感覚よりも1段階音量を絞りましょう。
音が小さすぎる場合というのも問題ですが、それでもその分、他のパートの音がクリアに聴こえるということもあります。
音が小さいことで、お客さんが不快な思いをすることはまずありません。
それにPA側でスピーカーからの出力を上げることで調整できることもあります。
歪みは上げすぎない
ギターの歪みについては、「GAIN」「DRIVE」「DISTORTION」といったツマミでコントロールします。
歪んだギターの音というのは、ギタリストにとって魅力的です。
しかし、音を歪ませることで音自体がノイジーになり、音の芯もなくなるため、音圧や音ヌケが悪くなるという点は認識しておきましょう。
また、アンプのすぐそばで立って弾いている自分と、実際に客席で聴いているお客さんとでは、同じ歪み具合でも耳に入る印象は異なります。
自分が思っている以上に、客先で聴こえる音は歪んでいると思っていた方が無難ですので、歪み具合も音量と同じく、自分の感覚よりも1段階下げるのがコツと言えます。
音圧を上げたい場合は、音量を上げてみよう
ギターの音圧や迫力を上げたいと思う際には、歪みを上げることは得策ではありません。
むしろ、歪みを上げることで音が軽くなるため、逆に聞こえづらくなります。
音圧を上げたい時は、音量を調整するか、中低音のイコライザを上げてみましょう。
イコライザーで各音域をコントロール
最後の設定項目がイコライザーです。
音量や歪みはそれぞれのツマミが1つだったのに対し、イコライザの場合は3~4と複数のツマミでコントロールすることがほとんどです。
それぞれのツマミを変更することで、各音域のバランスをコントロールします。
イコライザーは、基本的にBASS・MIDDLE・TREBLE・PRESENSEといったカバーする音の高さごとにツマミが分かれています。
イコライザーには、シェルビング・タイプとピーキング・タイプのものがありますが、とりあえず「BASS→MIDDLE→TREBLE→PRESENSE」の順に低い音域を担当するということを認識する必要があります。
いわゆるドンシャリは扱いが難しい
ギタリストの人がついつい憧れてしまうのがドンシャリです。
ドンシャリとは、ドン(低音)とシャリ(高音)を強調させて、中音を控える音量バランスのことを言います。
低音を強調することで、ミュートやバッキングでの音圧を上げて、高音を強調することで、ギターソロなどのリフをアピールしたり、音ヌケをよくする狙いがあります。
一見、ギタリストにとって完璧なバランスに見えますが、ドンシャリは扱いが難しいというのが正直な感想です。
中音が細くなることでバンドサウンド全体が軽くなったり、低音・高音が強調することで、ドラムやボーカルと音域がぶつかり、それぞれのパートを聴き分けづらくなる懸念があります。
また、ギター2人がいるバンドでリードギターのみをドンシャリにするのであれば、ある程度効果的だとは思います。
しかし、ギター1人のバンドでは、中音が不足して迫力に欠けてしまいます。
最悪なのが、ギター2人のバンドで二人ともドンシャリにしてしまうと、高音や低音が過剰に協調されてしまい、お客さんにとって耳が痛いサウンドになってしまうリスクが高まります。
高音や低音は、リスナーの身体への負担が大きく、それゆえに不快につながる恐れが高いということです。
基本は、中音メインの山なり
イコライザの設定のコツは、「MIDDLE<BASS≒TREBLE<PRESENSE」の順に協調するのを基本線とすることです。
いわゆる中音がメインの山なりの設定です。
音圧を確保しながら、お客さんが不快に感じるリスクを避けた音作りをすることが出来ます。
アンプでの音作りは、やれること自体は多くありませんが、非常に大切な部分でもあります。
リスナーからどう聴こえているのかを常に客観的に考えることで、音作りの質が改善していくものと自分は思います。
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