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Mr.ChildrenのSENSEは極めて冒険的なアルバムだ
最近の話ではありませんが、2010年12月1日に日本有数の人気バンド「Mr.Childred」通称ミスチルが16枚目のオリジナルフルアルバムとして、チャレンジと刺激の満ちたアルバムをリリースしました。
それが、今回の記事で紹介する「SENSE」というアルバムです。
SENSEとは?
SENSEとはMr.Childrenの16枚目のアルバムであり、全12曲を収録しています。
ミスチルという人気バンドらしく、オリコンランキングでは週間、月間ランキング1位を記録し、年間ランキングでも5位にランクインしています。
しかし、個人的にはよくそんなに売れたなぁというのが正直な感想です。
それはこのアルバムのクオリティ低いとかそんな話ではありません。
SENSEというアルバムには「シングル曲が存在しない」という大き過ぎる特徴があるからです。
シングル曲が無いという試み
SENSEに収録されている全12曲のうち、タイアップなどで事前に露出があったのはNTT東日本・NTT西日本CMソングに使われた壮大なバラード曲である「365日」と、アニメであるワンピースの映画主題歌である「fanfare」(こちらは配信限定シングル)の2曲のみです。
これは一つ前のアルバムである「SUPERMARKET FANTASY」の計7曲、次のアルバムである「[(an imitation) blood orange]」の計6曲(ともに配信限定シングルを除く、シングル曲やタイアップ曲)に比べると明らかに少ない数です。
ということはこれはMr.Childrenがこの時期だけ人気が下がっていた訳でもなく、活動をしていなかった訳でもなく、あえてSENSEにはシングル曲を収録しなかったとも言え、これはミスチルにとっての大きなチャレンジだったのかなと個人的には強く思います。
また普通のアーティストであれば、今のご時世でシングル曲やタイアップ曲を収録しないアルバムを作るなど、企画段階でNGが出そうなものですが、それをリリースできるのもMr.Childrenというバンドが日本で有数の人気バンドであり、彼らが刻んできた軌跡によるものなのでしょう。
シングル曲を収録しない意味
シングル曲を収録しないことは、アルバムに対してどのような効果を及ぼすのでしょうか。
そこには2つの意味が考えられます。
アルバムの世界観をより明確に表現できる
それは、アルバムとしての色・世界観をより明確に出せるということではないでしょうか。
シングル曲というのは、やはり多くの人に受け入れられるように作ることが大切であるため、明るいかっこいい感動的といった分かりやすさが求められます。
アルバムとしてのテーマにこだわったアルバムの場合、その分かりやすさがギャップになってしまい、表現したい世界観がぼやけてしまうこともあるでしょう。
SENSEというアルバムでは、それをしたくなかったのかもしれません。
アルバム曲で勝負するという意思表示
また、シングル曲を多く収録したアルバムというのは、アルバム曲が印象に残らなくても、売上が上がるでしょうし、評価も上々になりがちです。
しかし、その選択をしなかったということで、アルバムとして勝負できるクオリティに対して自信を持っているという意思表示にもなると思います。
そういう意味で70点を確実に取るよりも、0点や30点のリスクを承知で100点を狙いに行くチャレンジ精神に溢れた意欲作と言えます。
自分はバンドマンであり、作曲もしていますが、もし自分がMr.Childrenの立場であれば、こういうアルバム作りたいってすごい思います。
未来への希望を残していく粋な結末
SENSEというアルバムは、深海まではいかなくとも昔のミスチルに近い雰囲気を持っていて、今のミスチルとの良いとこどりな印象がしていて個人的に好きなアルバムです。
その中で、終わりの2曲の演出が非常によく考えられていると感じました。
11曲目に収録されている曲は、「Prelude」という曲で歌詞に今までのMr.Childrenの作品に出てきたフレーズがいくつか出てきます。
ということはこれは今までのMr.Childrenの比喩とも捉えることが出来て、ファンとしては嬉しくなりますね。
ちなみに曲名である「プレリュード」とは、前奏曲という意味です。
そして最後の12曲目に収録されているのが「Forever」。
つまりは永遠ということであり、これからもMr.Childrenとしての活動は飛躍していくというファンへのメッセージなのかもしれません。
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