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サビのメロディ作りの奥深さを福山雅治の「桜坂」から考える

作曲をするうえでメロディ作り、特にサビのメロディは曲の中で柱となる部分です。
多くの場合、サビが気に入るかがその曲を気に入るかどうかの判断基準になるといっても過言ではありません。
そこで今回は、決して新しい曲ではありませんが、福山雅治さんの「桜坂」を生きた教科書として、サビのメロディの奥深さ・難しさについて触れていきたいと思います。

聴く人に受けるメロディとは?

作曲・メロディ作りにおいて正解はありませんが、ベターな選択ならあります。
リスナーに気に入ってもらえるサビのメロディとは何でしょうか?
てっとり早いのは盛り上がるメロディだと思います。
盛り上がりの激しい曲というのは、感情を揺さぶられやすく、聴く人にとってポジティブな印象を受けやすいとも言えます。

メロディを盛り上げるなら高くするのが基本

Aメロ・Bメロを低めの落ち着いた構成にして、サビでは音域を上げることで盛り上がるメロディというのは、作りやすいです。
Aメロ・Bメロをサビにつなげるためのパートして割り切って、メリハリをつけることで盛り上がりが非常に体感しやすい構成となります。
つまり、盛り上がる・感動しやすいメロディを作るなら、高い音の使い方が重要になるといって間違いではないと思います。

サビ=高音はワンパターンになる

しかし、作曲というのはそんなに簡単な、杓子定規なものではありません。
確かに高い音を使うことで盛り上がりを感じやすくはなりますが、一方で多くの曲がそうなってしまうとマンネリに陥ることにもなります。
聴いている側が次の展開が読めてしまい、実際その通りのメロディが流れたのでは、ワクワク感や期待感・驚きが薄れてしまいます。

そのため、高い音を使う以外で、リスナーに気に入ってもらうメロディの作り方を模索する必要が出てきます。
その好例が冒頭に出てきた福山雅治さんの「桜坂」なのです。

高くないサビが心に残る桜坂

この桜坂という曲の興味深いところは、サビのメロディが他の部分と比べて高くない、むしろBメロよりも低い音域で作られており、かつ伴奏の盛り上がりもサビとそれ以外でもあまり印象が変わりません。
さらに急に言葉数が多くなったり少なくなったりという目に見える分かりやすい変化はありません。
しかし、どの部分がサビなのかが非常に分かりやすく、心に残りやすく、多くの人に愛されています。


音を上げないサビ作りは難しい

音域でメリハリをつけないメロディ作りというのは非常に難しいです。
盛り上がりを表現しづらいため、どこがサビなのかがうまくリスナーに伝わらなくなってしまいます。
メリハリがない曲というのは、リスナー側からするとどの部分を聴けば良いのかが分からず、最悪の場合、退屈という評価をされることもあります。

盛り上げるではなく、印象に残るように

世の中に出回っている曲の多くがサビで盛り上げるように作られているため、「サビ=盛り上がる」ということを無意識に刷り込まれているというのもあるかと思います。
しかし、サビというのは作曲者にとって一番聴いてほしい部分であり、心に残ってほしい部分であると個人的には思います。
どうやって盛り上げるかではなく、どういうメロディ作りをしたら、聴く人の印象に残るのかを意識しながら、メロディ作りを行っていくことで、作曲のセンスや感性が磨かれていくのではないかと思います。
また、正解のないメロディ作りで自分なりの答えを見つけていくことが、作曲の奥深いところだなと強く実感します。



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